「FAITH/ジョージ・マイケル」 87年 評価2
ワム!で、アイドルグループとして極上の成功を収めたあと、シングル「ケアレス・ウィスパー」のヒット後に放ったジョージの初ソロアルバム。このアルバムからはシングル4曲が連続でNo.1に輝くという快挙を成し遂げている。
シングルヒットした「FAITH」「ワン・モア・トライ」「キッシング・ア・フール」は名曲なのだが、そのほかの曲は落差が激しい。今となっては目新しくもない音で同じフレーズをダラダラと繰り返す「アイ・ウォント・ユア・セックス」「モンキー」「ハード・デイ」(ご親切に2曲入っている)らは聴いていて苦痛以外のなにものでもない。
良い曲はきわめて上質だし、次の作品もトータル性があってよい出来なのだが、惜しいかな、ジョージ・マイケルはスキャンダルやレコード会社との揉め事など、音楽以外のところで神経を使いすぎて、その才能をすり減らしてしまった。もったいないことだ。